2021年5月20日木曜日

ファイザーとモデルナのワクチンに共通するDSPCとPEG-2000、ステルス リポソーム

コロナワクチンの構造はどのようなものになっているのか? 

ファイザーとモデルナのコロナワクチンは、PEG-リポソームワクチンであることがわかった。

気がつかなかったが、ファイザーとモデルナのコロナワクチン には同じ新添加剤DSPCが使用されている。

ちなみにDSPCはファイザーのコミナティ筋注の審議結果報告書の2.R.4 新添加剤についての項で目的が黒塗りされている物質である。

 

ファイザー(Pfizer)のコミナティ筋注 添加剤

[(4-ヒドロキシブチル)アザンジイル]ビス(ヘキサン-6,1-ジイル)ビス(2-ヘキシルデカン酸エステル) 3.23mg
 2-[(ポリエチレングリコール)-2000]-N,N-ジテトラデシルアセトアミド 0.4mg 
1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン 0.7mg 
コレステロール 1.4mg 
精製白糖 46mg 
塩化ナトリウム 2.7mg 
塩化カリウム 0.07mg 
リン酸水素ナトリウム二水和物 0.49mg 
リン酸二水素カリウム 0.07mg
 
 

DSPCとは、1,2-distearoyl-sn-glycero-3-phosphocholine(1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン)で、陽イオン性リポソームの材料の一つ。

体の防衛をかわしながら、 mRNA,DNA,薬剤などを細胞に送り届けることを、ドラッグデリバリーシステム(DDS)という。

リポソームは脂質二分子膜からなる閉鎖小胞で、生体の構成分子であるリン脂質を主成分としているため、毒性や抗原性が低いという特徴がある。

構成脂質を任意にコントロールすることが容易で、様々な物理化学的な性質を付加することができる。
 
リポソームは生体内における不安定性と静脈内投与では肝臓、脾臓などの細網内皮系(RES)に取り込まれやすいという課題があった。

RES回避可能なリポソームが開発され、特にPEGを修飾したPEG-リポソームは登録商標としてステルス戦闘機を模して、Stealth(R) Liposome という命名がされている。
 
1990年にPEG-リポソームは開発された。 
 
リポソーム膜表面をPEGで覆うことにより、親水性が増すとともに水和層が形成されるので、補体系蛋白やMPS細胞との相互作用を立体障害的に阻害、マクロファージからの攻撃を回避できると考えられている。
 
分子量2000のPEG-リポソーム(PEG-2000)の場合、リポソームの表面に50Åの水和層バリアーが形成されていることがX線解析から求められた。
 
 

ファイザーとモデルナのワクチンは、両方ともPEG-2000とDSPCが含まれている。

ファイザーの保管温度が-70度、モデルナは-20度で、冷凍をしていなければならないのは、脂質二重層をもつリポソームの変形を防止するため。

温度が違うのはどういう理由かはわからない。



https://ja.wikipedia.org/wiki/リポソーム 

脂質二重層を持つ球形の小胞、ドラッグデリバリー 、細胞膜も脂質二重層構造

リポソームは体内の免疫系、特に細網内皮系の細胞による検知を避けることが可能。

このようなリポソームは「ステルスリポソーム」として知られている。

L. HuangとV. TorchilinのグループはPEG(ポリエチレングリコール)を膜の外側に点在させたものを構築した

 


 

↓よくわかる。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/membrane1976/28/3/28_3_135/_pdf/-char/ja 

ステルスリポソームを用いたデリバリーシステム
笠 岡敏 ・丸 山 一雄* 
2003
帝京大学 薬学部


 

https://www.researchgate.net/figure/Structure-of-conventional-and-functionalised-liposomes-A-conventional-liposomes_fig1_324542541 

PEGで修飾したリポソーム(PEGylated liposome)のイメージは、これのB。

内部がmRNA,DNA,drugなどで、青い二重膜がホスホリピッド(Phospholipid) 、一番外側にPEG

 

 

米国も日本も特許の期間は基本的には出願から20年、最大25年だそう。

1990年のPEG-リポソーム開発から30年もたっている。

 

 

DSPCもその一つであるリポソームなどDDS(ドラッグデリバリーシステム)のことを調べていると、人体に備わった免疫などの体を守る仕組みをどうやって突破して薬を内部に送り込むか、どうやって人体の防御を破りワクチンを内部に送り込むかという視点で、ワクチンや医薬品の開発がすすんできていることが理解できる。

体の自然な防御の仕組みにまかせればいいのに、風邪ごときにDDSなんて人体破壊にほかならない。



 

 

ファイザーのコロナワクチン  コミナティ筋注は、別名 BNT162b2 

3層の球形をしている。

一番内側コアにNeutral ionizable lipid とCholesterol

その外側1層目に Charged ionizale lipid とCholesterol

この間に mRNA

その外側2層目に Charged ionizale lipid とDSPC

その外側3層目に  DSPC と Cholesterol と PEG-lipid

ひっかかるのは、「Recent Advances in Lipid Nanoparticle-Mediated mRNA Therapy」という名称で、Therapyなの?と気になる。

LNP=Lipid Nano Particles

 


https://drive.google.com/file/d/1S1lnNhHSvtWuv2KK_WwTqHzoeOKo23cX/view 

What's in BNT162b2

https://www.americanpharmaceuticalreview.com/Featured-Articles/364236-Recent-Advances-in-Lipid-Nanoparticle-Mediated-mRNA-Therapy/

origibnal

https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acsnano.8b01516

On the Formation and Morphology of Lipid Nanoparticles Containing Ionizable Cationic Lipids and siRNA